私は、44歳の女性で、在宅の仕事をしています。
私が友人の恋人を略奪したのは、25歳の頃でした。
当時、友人の恋人から友人との悩みごとを相談される機会が多く、最初は単なる相談相手になれる事を喜んでいたのですが、会う度に彼への気持ちが強くなってきました。
1ヶ月に1度だけ会っていたのに、気がつけば、数日に1回は会うようになり、私は彼への気持ちが押さえられなくなりました。
そして、彼に思いきって告白したのです。
彼は、かなり戸惑ったみたいですが、友人よりも私を選んでくれました。
彼と交際が始まって、私は毎日がとても楽しく、彼との交際は順調でした。
彼は、優しく、知的で、私には理想的な男性だったのです。
でも、次第に喜びは後悔へと変わりました。
それは、友人が深く落ち込んでいる事を知ったからです。
彼と交際するようになって、私は友人に悪いと思いながらも、好きという気持ちが勝ってしまったのです。
でも、友人が落ち込んでいるという噂を聞き、いても立ってもいられなくなりました。
友人はかなり痩せてしまい、力ない表情をしていました。
私は、やっと自分がひどい事をした事に気がついたのです。
友人は、明るく優しく、私が落ち込んだ時には支えてくれた大切な存在でした。
なのに、私は自分の恋情から、友人の大切な人を奪ってしまったのです。
あの時、もしも友人と仲良くなるようにアドバイスをしていたら、もっと違う未来があったはずです。
私は、彼と交際する事はありませんでしたが、少なくとも友人が哀しむ事はありませんでした。
私は、それからというもの、彼と会っても後悔する気持ちしかわかなくて、だんだん会う事も辛くなってきました。
そして、私は彼に別れを告げました。
彼はかなり驚いていましたが、これで良いと思いました。
友人には、許してはもらえない事を知りつつも、謝罪の手紙を書きました。
そして、数年後。
友人とはまた会うようになりました。
友人を泣かせるような事はしてはいけないと実感した経験でした。
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